新曲「印刷機」
2023_09_08
This time I composed “Printer” Insatsuki
First, you just hear the sounds of a printer.
At the same time you could feel some imagination and liveliness in it.
Because I edited several patterns of the sound of the printer,
and added various sounds.
Those are the sounds of vacuum cleaner, the electric mop,
rubbing ceramics with a brash, ‘haf-haf’ sounds of a bicycle,
horseshoes, etc.
Printers make sounds by moving the motor and by moving cogwheels,
controlled by the computer automatically.
So the pattern of the sounds is enjoyable but monotonous.
Adding irregular sounds “Printer” plays somewhat musical phrases
and rhythm patterns.
You’ll be attracted to “Printer” (sounds in the daily life)
unconsciously, I believe.
コピー機の音を録音して「印刷機」という曲を作りました。
一聴した感じ、本当にただコピー機を録音しただけの感じもしますが
何パターンか録音したものを編集し、別の物の音も加え、手は込んでいます。
加えた音は、掃除機の音、電動モップの音、陶器をミニブラシで擦った音
自転車に付けるラッパホーンを音は出さずにエアーをハフハフさせた音
蹄鉄の音などです。
コピー機の音とは主にモーターの音と歯車による機械本体の動作音で
それらはコンピューターによって正確に制御された音なので
発する音自体は面白いのですがパターンは単調だったりします。
そこにイレギュラーな音を加える事によって、情景と躍動感を加えました。
「何で改めてコピー機の音を聞かされてるんだろう?」と思う方も
いると思いますが、何となく機械がちょっとしたフレーズやリズムパターンを
奏でている様にも感じられるかと思います。
「ただの生活音ではあるのだけど、ついつい聞いてしまう」という感じに
持って行けないかと。
それもあって、具体音のみを使用し、シンセの音などはあえて加えませんでした。
かなりオンで録音したので、機械の蓋を開けた状態で録音したトラックは特に
音がちょっと暴力的な感じがしたのですが、そこはEQとヴェロシティで調整しました。
それでも、ガチャンガチャンと原始的な機械音が面白かったので、リバーブもほとんど
使用していません。
コピー機を録音して、その音を用いた曲だと、コーネリアスのアルバム「Sensuous」の中に
「Toner」という曲がありますが、コピー機の音をピアノと組み合わせていたり
音の使い方もサンプリング&シークエンスという感じがしたので
僕はもうちょっと環境音に近い感じでのアプローチを試みました。
saegusa

This time I composed “Printer” Insatsuki
First, you just hear the sounds of a printer.
At the same time you could feel some imagination and liveliness in it.
Because I edited several patterns of the sound of the printer,
and added various sounds.
Those are the sounds of vacuum cleaner, the electric mop,
rubbing ceramics with a brash, ‘haf-haf’ sounds of a bicycle,
horseshoes, etc.
Printers make sounds by moving the motor and by moving cogwheels,
controlled by the computer automatically.
So the pattern of the sounds is enjoyable but monotonous.
Adding irregular sounds “Printer” plays somewhat musical phrases
and rhythm patterns.
You’ll be attracted to “Printer” (sounds in the daily life)
unconsciously, I believe.
コピー機の音を録音して「印刷機」という曲を作りました。
一聴した感じ、本当にただコピー機を録音しただけの感じもしますが
何パターンか録音したものを編集し、別の物の音も加え、手は込んでいます。
加えた音は、掃除機の音、電動モップの音、陶器をミニブラシで擦った音
自転車に付けるラッパホーンを音は出さずにエアーをハフハフさせた音
蹄鉄の音などです。
コピー機の音とは主にモーターの音と歯車による機械本体の動作音で
それらはコンピューターによって正確に制御された音なので
発する音自体は面白いのですがパターンは単調だったりします。
そこにイレギュラーな音を加える事によって、情景と躍動感を加えました。
「何で改めてコピー機の音を聞かされてるんだろう?」と思う方も
いると思いますが、何となく機械がちょっとしたフレーズやリズムパターンを
奏でている様にも感じられるかと思います。
「ただの生活音ではあるのだけど、ついつい聞いてしまう」という感じに
持って行けないかと。
それもあって、具体音のみを使用し、シンセの音などはあえて加えませんでした。
かなりオンで録音したので、機械の蓋を開けた状態で録音したトラックは特に
音がちょっと暴力的な感じがしたのですが、そこはEQとヴェロシティで調整しました。
それでも、ガチャンガチャンと原始的な機械音が面白かったので、リバーブもほとんど
使用していません。
コピー機を録音して、その音を用いた曲だと、コーネリアスのアルバム「Sensuous」の中に
「Toner」という曲がありますが、コピー機の音をピアノと組み合わせていたり
音の使い方もサンプリング&シークエンスという感じがしたので
僕はもうちょっと環境音に近い感じでのアプローチを試みました。
saegusa

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新曲「遊び詩」
2023_08_17
白亜紀ヴィジョンさんとのコラボ曲で「遊び詩」という曲を作りました。
白亜紀さんとは3回目の共作ですが、メロディがあると環境音には強すぎるので
やはりポエトリーリーディングが良いとの判断になりました。
最初に作った「sheen」もポエトリーリーディングだったのですが
単調にならない工夫として、アイデアが少し似てしまった部分もあるかもしれません。
ですが、新たなアイデアもあって、詩の持つ情景や響きの面白さに加え
録音方法のバリエーションも足してみました。
明るい声の感じで、暗い声の感じで、ひそひそ話での朗読を録った後に
拡声器を使ってみたり、ボール紙の筒越しに録音してみたり
アコースティックギターの穴に口を近付けて録音してみたりと。
エフェクター加工とは、やはり違いが出ます。
バックトラックの方は、後から作って行ったのですが
物を楽器と見立てて演奏しないこと、明確な音階が出る物を避けるなど
環境音が朗読と何となく同期している(整理しすぎない)感じを意識しました。
どちらかというと、朗読に合わせたサウンドデザインという感じです。
シンセの音も加えず、エフェクトも最小限に素材の音を活かしました。
西洋音楽は和声の合わさったハーモニーを重視し、日本の伝統音楽は
音そのものの一本勝負みたいなところがあると思います。
僕も一つ一つの音の持つ面白さを磨くみたいな感じを意識しています。
何となくはリズムがあるのですが、はっきりした物では無いというのも
日本の伝統音楽に共感する部分です。(系譜はしてませんが)
なのでビートという入れ物の枠の中にリリックを詰め込んで行く感じでは無く
「間」でリリックを繋いで行く、時間を継ぎ足して行く感じです。
詩に関して僕が出した注文は、「一行目を短く、二行目を長く」の
二行の詩の連続で「一行目をゆっくり、二行目を速く読む」というもの。
基本のリズム感をそこで作って「単調にならない様に
時々2、3文字の単語を挟んで下さい」とも注文。
編集で更に、基本リズムからこぼれる様に変調さを調整しました。
内容については、「響きが面白いものを」と。
すると、擬音なども織り交ぜた、フワッと面白い絵が浮かぶ感じの詩を
用意して貰えました。
構成は、ワックスペーパーのパートから始まり、アンティークハンドミキサーと
風船の空気の抜ける音のパート、ガラスとレンガのパート
ブリキケースのパート、最後はワックスペーパーと膨らませた風船のパートです。
詩との関連性はあまりありませんが、空想的な詩の内容と
実体感のあるダイレクトな「モノ」の音を組み合わせたみたいな。
一見地味な仕上がりですが、自分の曲の中では相当疲れました。
終わらないんじゃないかと思ったのですが、なんとか仕上げました。
アルバムでまとめる時に、また少し手直しを加えると思いますが
方向性に良いバリエーションが出たのではと思います。
saegusa

白亜紀ヴィジョンさんとのコラボ曲で「遊び詩」という曲を作りました。
白亜紀さんとは3回目の共作ですが、メロディがあると環境音には強すぎるので
やはりポエトリーリーディングが良いとの判断になりました。
最初に作った「sheen」もポエトリーリーディングだったのですが
単調にならない工夫として、アイデアが少し似てしまった部分もあるかもしれません。
ですが、新たなアイデアもあって、詩の持つ情景や響きの面白さに加え
録音方法のバリエーションも足してみました。
明るい声の感じで、暗い声の感じで、ひそひそ話での朗読を録った後に
拡声器を使ってみたり、ボール紙の筒越しに録音してみたり
アコースティックギターの穴に口を近付けて録音してみたりと。
エフェクター加工とは、やはり違いが出ます。
バックトラックの方は、後から作って行ったのですが
物を楽器と見立てて演奏しないこと、明確な音階が出る物を避けるなど
環境音が朗読と何となく同期している(整理しすぎない)感じを意識しました。
どちらかというと、朗読に合わせたサウンドデザインという感じです。
シンセの音も加えず、エフェクトも最小限に素材の音を活かしました。
西洋音楽は和声の合わさったハーモニーを重視し、日本の伝統音楽は
音そのものの一本勝負みたいなところがあると思います。
僕も一つ一つの音の持つ面白さを磨くみたいな感じを意識しています。
何となくはリズムがあるのですが、はっきりした物では無いというのも
日本の伝統音楽に共感する部分です。(系譜はしてませんが)
なのでビートという入れ物の枠の中にリリックを詰め込んで行く感じでは無く
「間」でリリックを繋いで行く、時間を継ぎ足して行く感じです。
詩に関して僕が出した注文は、「一行目を短く、二行目を長く」の
二行の詩の連続で「一行目をゆっくり、二行目を速く読む」というもの。
基本のリズム感をそこで作って「単調にならない様に
時々2、3文字の単語を挟んで下さい」とも注文。
編集で更に、基本リズムからこぼれる様に変調さを調整しました。
内容については、「響きが面白いものを」と。
すると、擬音なども織り交ぜた、フワッと面白い絵が浮かぶ感じの詩を
用意して貰えました。
構成は、ワックスペーパーのパートから始まり、アンティークハンドミキサーと
風船の空気の抜ける音のパート、ガラスとレンガのパート
ブリキケースのパート、最後はワックスペーパーと膨らませた風船のパートです。
詩との関連性はあまりありませんが、空想的な詩の内容と
実体感のあるダイレクトな「モノ」の音を組み合わせたみたいな。
一見地味な仕上がりですが、自分の曲の中では相当疲れました。
終わらないんじゃないかと思ったのですが、なんとか仕上げました。
アルバムでまとめる時に、また少し手直しを加えると思いますが
方向性に良いバリエーションが出たのではと思います。
saegusa

新曲「浴室」
2023_07_28
I composed a piece of music “Bathroom” yokusitsu.
Taking daytime bath on day off, you could feel so relaxed.
Such feeling motivated me to compose this.
The bathroom is a small still place having the sound reverberation.
Taking a nice warm water, you can feel you are protected separated from surroundings.
In order to emphasize this image, I arranged drafts and also the sounds of a washing machine.
The hint to arrange the sound of drafts was ‘ Rhu-teki’ so called
dragon flute of Gagaku, ceremonial music of Japanese Imperial Court.
You can find the sound of drafts play the decorative back sound like the dragon flute.
「浴室」という曲を作りました。
きっかけは「休日の昼間に入浴すると何故心が落ち着くのだろう?」という
ところからです。
外の世界は風が強かったり、洗濯機の音などの生活音がせわしなかったり
でも自分の周りには静寂があり、目の前に水(お湯)の音と残響がある。
浴室とは、何となく自分が守られてる小さな空間というイメージがあります。
そのイメージで隙間風と洗濯機の音を録音し、配置設定したのですが
ステレオでそれを再現するのは難しく、またリスニングトラックとしても面白く
あって欲しかったので、少し趣旨は変わりました。
まず数トラックを混ぜた飲み込まれそうな隙間風の音の魅力を
より前面に出し、洗濯機の音もその音量バランスに合わせたので
実際よりも少し騒がしい浴室風景になりました。
隙間風を録音しようと思ったきっかけは、雅楽を聴いて主旋律の篳篥とは別に
後ろでフワフワと鳴っている装飾的な龍笛の音にヒントを得ました。
録った隙間風の音が良すぎたので、主旋律的な音を足すのは止めて
シンプルに風のゆらぎを聴いてもらおうという事にしました。
なので「浴槽のお湯の音(中心手前)」「漏れ聞こえる洗濯機の音(左後方)」
「窓からの隙間風の音(右後方)」という配置にして、それ以外の音は加えませんでした。
旋律や和声によるものではなく、環境音の配置による心地良さを表現したいと。
不協和音が苦手な人は、隙間風の音に不気味さを感じたりするかもしれません。
でも環境音ってほぼほぼ不協和音で構成されていて、常に身の回りにあります。
聴く時の音量レベルによっては、心地良く感じるかもしれません。
間入れず、次の曲の準備も進めています。
またちょっと違ったアイデアです。
何か新たなものが開けると良いのですが。
saegusa
I composed a piece of music “Bathroom” yokusitsu.
Taking daytime bath on day off, you could feel so relaxed.
Such feeling motivated me to compose this.
The bathroom is a small still place having the sound reverberation.
Taking a nice warm water, you can feel you are protected separated from surroundings.
In order to emphasize this image, I arranged drafts and also the sounds of a washing machine.
The hint to arrange the sound of drafts was ‘ Rhu-teki’ so called
dragon flute of Gagaku, ceremonial music of Japanese Imperial Court.
You can find the sound of drafts play the decorative back sound like the dragon flute.
「浴室」という曲を作りました。
きっかけは「休日の昼間に入浴すると何故心が落ち着くのだろう?」という
ところからです。
外の世界は風が強かったり、洗濯機の音などの生活音がせわしなかったり
でも自分の周りには静寂があり、目の前に水(お湯)の音と残響がある。
浴室とは、何となく自分が守られてる小さな空間というイメージがあります。
そのイメージで隙間風と洗濯機の音を録音し、配置設定したのですが
ステレオでそれを再現するのは難しく、またリスニングトラックとしても面白く
あって欲しかったので、少し趣旨は変わりました。
まず数トラックを混ぜた飲み込まれそうな隙間風の音の魅力を
より前面に出し、洗濯機の音もその音量バランスに合わせたので
実際よりも少し騒がしい浴室風景になりました。
隙間風を録音しようと思ったきっかけは、雅楽を聴いて主旋律の篳篥とは別に
後ろでフワフワと鳴っている装飾的な龍笛の音にヒントを得ました。
録った隙間風の音が良すぎたので、主旋律的な音を足すのは止めて
シンプルに風のゆらぎを聴いてもらおうという事にしました。
なので「浴槽のお湯の音(中心手前)」「漏れ聞こえる洗濯機の音(左後方)」
「窓からの隙間風の音(右後方)」という配置にして、それ以外の音は加えませんでした。
旋律や和声によるものではなく、環境音の配置による心地良さを表現したいと。
不協和音が苦手な人は、隙間風の音に不気味さを感じたりするかもしれません。
でも環境音ってほぼほぼ不協和音で構成されていて、常に身の回りにあります。
聴く時の音量レベルによっては、心地良く感じるかもしれません。
間入れず、次の曲の準備も進めています。
またちょっと違ったアイデアです。
何か新たなものが開けると良いのですが。
saegusa
新曲「冷蔵庫」
2023_06_21
長年使っていた冷蔵庫を新しいものと買い換えたのを機に、せっかくなので
その音を使って「冷蔵庫」という曲を作りました。
冷蔵庫から出る機械ノイズ、扉の開閉の音、前面扉に付けているマグネットの音
冷蔵庫の隣にあるシンクの音など。
それらと相性が良かったので、キュルキュルと鳴るペッパーミルやコーヒーミルの
置物の音なども付け足したりしました。
アクセントにシンプルなシンセの音も足しました。
冷蔵庫の音と冷凍庫の音は違うとか、冷蔵庫の音と台所の水道の音は普段から
聞き慣れているせいか相性が良いとか、小さな発見もあり。
いずれにせよ「冷蔵庫」という曲名が無くても、冷蔵庫を連想する
作品になったと思います。
でも逆にこの曲に関しては、身近な音過ぎて普通の曲に聞こえてしまうのか
全く着いて行けない程狂った曲に聞こえてしまうのか、耳に面白く聞こえるのか
人が聴いた時にどう思うかは、自分では良くわかりません。
しかし、「創作」とは、世界という円があるとしたら、そこから片足半分はみ出した
アーティストが、円の外周を広げる行為だと思っています。
世界の円の外側は、当然人(大衆)との互換性が無くなりますが、円の中心で
ポジション取りをしているビジネスの中では、なかなか「創作」は
生まれないのではと思います。
特徴として、この曲は相当編集の手間が掛かっている音楽(?)で
録音したオーディオデータをかなり細かく細切れにし、時間を掛けて配置し
ヴェロシティもかなり調節しています。
そこがリアルタイムの即興的なものとは少し違うところかなと思います。
奏者が考えて作り出したものではなく、編集者が偶発性を集めて
調整したものといった感じです。
でもこの編集作業、集中してやってると結構目が回りそうになります。
こまめに休憩を挟みながら作業してます。
いずれにせよ、普段何気なく聞いている音も、改めて意識を向けてみると
実は面白いと気付いて貰えたら幸いです。
saegusa
長年使っていた冷蔵庫を新しいものと買い換えたのを機に、せっかくなので
その音を使って「冷蔵庫」という曲を作りました。
冷蔵庫から出る機械ノイズ、扉の開閉の音、前面扉に付けているマグネットの音
冷蔵庫の隣にあるシンクの音など。
それらと相性が良かったので、キュルキュルと鳴るペッパーミルやコーヒーミルの
置物の音なども付け足したりしました。
アクセントにシンプルなシンセの音も足しました。
冷蔵庫の音と冷凍庫の音は違うとか、冷蔵庫の音と台所の水道の音は普段から
聞き慣れているせいか相性が良いとか、小さな発見もあり。
いずれにせよ「冷蔵庫」という曲名が無くても、冷蔵庫を連想する
作品になったと思います。
でも逆にこの曲に関しては、身近な音過ぎて普通の曲に聞こえてしまうのか
全く着いて行けない程狂った曲に聞こえてしまうのか、耳に面白く聞こえるのか
人が聴いた時にどう思うかは、自分では良くわかりません。
しかし、「創作」とは、世界という円があるとしたら、そこから片足半分はみ出した
アーティストが、円の外周を広げる行為だと思っています。
世界の円の外側は、当然人(大衆)との互換性が無くなりますが、円の中心で
ポジション取りをしているビジネスの中では、なかなか「創作」は
生まれないのではと思います。
特徴として、この曲は相当編集の手間が掛かっている音楽(?)で
録音したオーディオデータをかなり細かく細切れにし、時間を掛けて配置し
ヴェロシティもかなり調節しています。
そこがリアルタイムの即興的なものとは少し違うところかなと思います。
奏者が考えて作り出したものではなく、編集者が偶発性を集めて
調整したものといった感じです。
でもこの編集作業、集中してやってると結構目が回りそうになります。
こまめに休憩を挟みながら作業してます。
いずれにせよ、普段何気なく聞いている音も、改めて意識を向けてみると
実は面白いと気付いて貰えたら幸いです。
saegusa
新曲「園庭」
2023_06_07
「園庭」という曲を作りました。
日用品や雑貨を集めて録音したトラックを組み合わせて
更に公園でフィールドレコーディングした音を合わせてみました。
日用品や雑貨の音は、適当に鳴らして録音したトラックを並べて、細かく切り刻んで
相互のトラックの関係性を見ながら配置して行きました。
なので、普段良く聞く環境音の音色ではあるのですが、天然では(自然界には)あり得ない
トラックになっていると思います。
ギクシャクした、「意思を持った環境音」みたいな。
この少し変で不思議な状態を僕は「意識と無意識の中間」
「制御が程良く効いている状態」と仮定しています。
これらは編集によるトラック構築なので、テレビの映像編集の様に
「素材Aの○○分○○秒~○○分○○秒までを使って、素材Bに繋ぐ」とか
「一拍空けて次の素材に移る」とか、間合いで曲を繋いで行きます。
これをやって行くと、音楽理論とは相性が悪いと言うか
能動(音を発する)と受動(素材を扱う)は逆の行為なので、構築ノウハウも変わって来ると思います。
制作プロセスも大きく変わって来ます。
DAW編集という、自分と分離した時間軸を自由に扱える様になったここ20~30年で
作り手の立場においても「主観的に音を発すること」と「客観的音をに聞くこと」が
対等に(同じ価値を持つ行為に)なった気もするのです。
また、メロディが無くノイズ作品に近い感じもするのですが「音がピタッと止まってブレイク」とか
「風が吹いて来て展開」とか、曲展開と言えるのか変化のパターンもあるため
どう捉えて良いのか、ちょっと戸惑う人も多いのではないかと思います。
ただの音と音楽の境の定義って、僕の中でもそんなにはっきりとはありませんが
定義から外れたものが新鮮に聞こえるというのは、常にあると思います。
シンセの音も入れようと色々試みたのですが、今回は入れる隙がありませんでした。
「音色の質感」「偶発パターンの面白さ」に重心を置くと、音楽が入って来る隙が
無くなくなって来て、でもそれはそれで充足感があります。
「無理して音楽にしようとする必要は無いな」と感じている近頃です。
ちなみにキーキー鳴っているのは、コーヒーミルです。
その他、高域はリズム的な役割で箸、カピスシェル、フルーツポンチの果物くり抜き器
中高域はカットオフフィルターの様な役割でガラスボール、植木鉢など。

saegusa
「園庭」という曲を作りました。
日用品や雑貨を集めて録音したトラックを組み合わせて
更に公園でフィールドレコーディングした音を合わせてみました。
日用品や雑貨の音は、適当に鳴らして録音したトラックを並べて、細かく切り刻んで
相互のトラックの関係性を見ながら配置して行きました。
なので、普段良く聞く環境音の音色ではあるのですが、天然では(自然界には)あり得ない
トラックになっていると思います。
ギクシャクした、「意思を持った環境音」みたいな。
この少し変で不思議な状態を僕は「意識と無意識の中間」
「制御が程良く効いている状態」と仮定しています。
これらは編集によるトラック構築なので、テレビの映像編集の様に
「素材Aの○○分○○秒~○○分○○秒までを使って、素材Bに繋ぐ」とか
「一拍空けて次の素材に移る」とか、間合いで曲を繋いで行きます。
これをやって行くと、音楽理論とは相性が悪いと言うか
能動(音を発する)と受動(素材を扱う)は逆の行為なので、構築ノウハウも変わって来ると思います。
制作プロセスも大きく変わって来ます。
DAW編集という、自分と分離した時間軸を自由に扱える様になったここ20~30年で
作り手の立場においても「主観的に音を発すること」と「客観的音をに聞くこと」が
対等に(同じ価値を持つ行為に)なった気もするのです。
また、メロディが無くノイズ作品に近い感じもするのですが「音がピタッと止まってブレイク」とか
「風が吹いて来て展開」とか、曲展開と言えるのか変化のパターンもあるため
どう捉えて良いのか、ちょっと戸惑う人も多いのではないかと思います。
ただの音と音楽の境の定義って、僕の中でもそんなにはっきりとはありませんが
定義から外れたものが新鮮に聞こえるというのは、常にあると思います。
シンセの音も入れようと色々試みたのですが、今回は入れる隙がありませんでした。
「音色の質感」「偶発パターンの面白さ」に重心を置くと、音楽が入って来る隙が
無くなくなって来て、でもそれはそれで充足感があります。
「無理して音楽にしようとする必要は無いな」と感じている近頃です。
ちなみにキーキー鳴っているのは、コーヒーミルです。
その他、高域はリズム的な役割で箸、カピスシェル、フルーツポンチの果物くり抜き器
中高域はカットオフフィルターの様な役割でガラスボール、植木鉢など。

saegusa