新曲「riverbed」
2021_08_13
新曲「riverbed(川床)」という曲を作りました。
浅い川の上を歩いているような錯覚に陥る感じを意識して作った曲です。
「疑似的な体感」というところにポイントを絞って、自然音・環境音を扱いました。
「川底の石や砂利にズブズブと足を取られて、ふと顔を上げたらサーっと風が吹いて来た」とか
割と誰でも子供の時に川遊びをしていて経験のあることではないでしょうか。
一聴すると自然音そのままのようですが、録音した音を編集して組み立てて作った曲です。
曲構成は「川の上を歩いている→強風が吹いてくる」を2回繰り返すだけの至ってシンプルなものですが
音は相当細かく切り刻んで配置してます。
配置基準と言いますか、一般的なフィールドレコーディングでは聴いて全体の音場を感じるところを
音の流れを追えるように編集しています。
メインで聞かせたい音を選択したり、音が被って邪魔をしないようにしながらの配置です。
もちろん良い偶然性は、なるべく残しつつ。
音の層を加えて深みを出すためにビー玉の音、軽石の音、金属部品の音を
エフェクトして混ぜたりもしました。
また、サーッと木の葉が揺れる風の音に関しては、データ圧縮や音質の悪いスピーカーで聴くと
ヒスノイズに近い印象を受けたりするので、曲中に入れることに少し躊躇があったのですが
窓を開けた時のような開放感、無音の緊張感を緩和するものとして混ぜ入れました。
そういったこともあり、この曲は自然は自然でも、田舎の原風景みたいな人の手が加えられた
自然のようなものだと思っています。
具合を探りながら、流れの中で形作って行くみたいな。
譜面を用いて「設計図を描いて建造物を建てる」みたいな作り方とは、根本的に違うと思います。
平均化していない、雑多な音の統合ですね。
で、ピアノやアコギ、パッドなどを上から乗せてムードで引っ張るというのは良くあるのですが
そこは頑なに硬派に入れませんでした。
この曲の場合は、ちょっとそれは逃げかなと。
甘いコードなど、わかりやすい情感は示さずに、状況と感覚を伝えることで
素朴でさりげない情感がスッと入って来るのではと思っています。
まあ、ただバシャバシャ鳴ってるだけに聴こえて「ん?」ってなる人も少なくないと思いますが(笑)
「何かおかしいぞ?」と、引っ掛かって聴いて頂けると嬉しく思います。
saegusa
新曲「riverbed(川床)」という曲を作りました。
浅い川の上を歩いているような錯覚に陥る感じを意識して作った曲です。
「疑似的な体感」というところにポイントを絞って、自然音・環境音を扱いました。
「川底の石や砂利にズブズブと足を取られて、ふと顔を上げたらサーっと風が吹いて来た」とか
割と誰でも子供の時に川遊びをしていて経験のあることではないでしょうか。
一聴すると自然音そのままのようですが、録音した音を編集して組み立てて作った曲です。
曲構成は「川の上を歩いている→強風が吹いてくる」を2回繰り返すだけの至ってシンプルなものですが
音は相当細かく切り刻んで配置してます。
配置基準と言いますか、一般的なフィールドレコーディングでは聴いて全体の音場を感じるところを
音の流れを追えるように編集しています。
メインで聞かせたい音を選択したり、音が被って邪魔をしないようにしながらの配置です。
もちろん良い偶然性は、なるべく残しつつ。
音の層を加えて深みを出すためにビー玉の音、軽石の音、金属部品の音を
エフェクトして混ぜたりもしました。
また、サーッと木の葉が揺れる風の音に関しては、データ圧縮や音質の悪いスピーカーで聴くと
ヒスノイズに近い印象を受けたりするので、曲中に入れることに少し躊躇があったのですが
窓を開けた時のような開放感、無音の緊張感を緩和するものとして混ぜ入れました。
そういったこともあり、この曲は自然は自然でも、田舎の原風景みたいな人の手が加えられた
自然のようなものだと思っています。
具合を探りながら、流れの中で形作って行くみたいな。
譜面を用いて「設計図を描いて建造物を建てる」みたいな作り方とは、根本的に違うと思います。
平均化していない、雑多な音の統合ですね。
で、ピアノやアコギ、パッドなどを上から乗せてムードで引っ張るというのは良くあるのですが
そこは頑なに硬派に入れませんでした。
この曲の場合は、ちょっとそれは逃げかなと。
甘いコードなど、わかりやすい情感は示さずに、状況と感覚を伝えることで
素朴でさりげない情感がスッと入って来るのではと思っています。
まあ、ただバシャバシャ鳴ってるだけに聴こえて「ん?」ってなる人も少なくないと思いますが(笑)
「何かおかしいぞ?」と、引っ掛かって聴いて頂けると嬉しく思います。
saegusa
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